柴山昌彦文部科学相は15日の会見で、学校を長期欠席している子どもが虐待を受けていないか確認するため、2月1日以降に登校していない子どもを対象に、全国の教職員らに面会調査をしてもらうことを表明した。「年度末に負担をかけるが、子どもの安全確保を最優先に考え、ぜひご協力いただきたい」と述べた。文科省は14日付で、全国の国公私立の幼稚園や小中高校などを対象に、調査を求める通知を出した。
調査は、千葉県野田市の小4女児が死亡した事件を受けた、政府の緊急点検の一環。対象は約4万7千校園、数万人以上の子どもになる見通し。文科省は面会調査の内容や、児童相談所や警察と情報共有したかどうかなどの結果を、3月14日までに報告するよう求めている。
事件では、野田市教委が女児の父親から脅され、女児が虐待を訴えたアンケートの内容を渡したことも問題になっている。文科省は通知で、2018年度中に虐待を受けて保護された児童の保護者から不当な対応を要求されたかや、実際にどう対応したかの報告も求めている。(矢島大輔)