2020年東京五輪・パラリンピックの開閉会式の制作費について、大会組織委員会は15日、予算の上限額を立候補計画時の91億円から130億円に増額した。この日、東京都内で開かれた理事会で承認された。
開閉会式の制作について、組織委は大手広告会社の電通と委託契約を締結。演出内容については、昨年7月に狂言師の野村萬斎氏を総合統括とする8人のメンバーを中心に議論してきた。演出の骨子がまとまって概算したところ、91億円を上回ったという。
組織委の武藤敏郎・事務総長は「12年ロンドン大会(160億円)などと比較して、十分に抑制された数字だ」と説明した。増額分は調整費(350億円)を切り崩すなどするため、大会経費は1兆3500億円から変動しないという。
130億円の中には、聖火台の制作費も含まれていることなどから、組織委は東京都と今後、費用分担について協議する。(前田大輔)