東京都議会で、築地市場跡地(中央区)再開発や議会の運営をめぐり、自民党や共産党など野党と都民ファーストの会や公明党が対立し、20日開会の本会議が混乱した。午後1時の開会後に予定されていた小池百合子知事の施政方針の表明は、翌日午前0時半すぎにずれ込む異例の事態となり、本会議は午前2時ごろまで続いた。来年夏に任期満了を迎える小池知事に対し、自民が対立姿勢を強めている。
都が築地跡地で国際会議場などの整備を検討していることに関して、「説明不足だ」などと、自民や共産が反発。小池知事が2年前に「築地は守る、豊洲を活(い)かす」と語り、築地跡地を「食のテーマパーク」にする考えを示したことを踏まえ、「方針が転換された」と批判している。自民、共産など6会派は、常任委員会で小池氏と一問一答の質疑ができるよう議長らに申し入れていた。
しかし、都民ファーストや公明は「本会議の知事の説明を聞くべきだ」として判断を先送り。他会派が欠席のまま一部の常任委員会を開こうとしたことなどから、対立が深まっていた。