米沿岸警備隊の現役職員が野党・民主党の有力議員や著名司会者らを狙ったテロを準備していたことが20日、明らかになった。職員は銃器の不法所持などの疑いで15日に逮捕され、メリーランド州の自宅から半自動小銃やライフルなど銃15丁と1千発以上の銃弾が押収された。
検察官がメリーランド州の裁判所に提出した文書によると、逮捕されたのはクリストファー・ハッソン容疑者。首都ワシントンにある沿岸警備隊本部に勤務し、調達担当を務めていた。海兵隊にも5年間在籍していたという。
ハッソン容疑者は白人至上主義を信奉し、2011年に77人が犠牲になったノルウェー連続テロ事件の犯人がまとめた手引書を研究。標的リストと見られるものも作成し、トランプ大統領と対立するペロシ下院議長や、ウォーレン上院議員ら民主党から次期大統領選立候補を目指す有力議員らの名前が書かれていた。(ニューヨーク=鵜飼啓)