大リーグ・マリナーズに加入した菊池雄星が25日、レッズとのオープン戦に先発し、大リーグで初の実戦のマウンドに立った。2回を投げ、2点を失ったが、自責点は0。直球は最速で95マイル(153キロ)を計測する上々の投球を見せた。
憧れのイチローにも気づかない菊池雄星 キャンプに没頭
レッズは2番ボット、3番プイグ、4番スアレスと大リーグで実績のある打者を並べてきた。菊池は「一人一人、テレビで見た選手だと楽しく投げた」。一回はカーブでボットから空振り三振を奪うなど三者凡退に抑える。二回は四球と失策のあとに甘くなった直球を中前への適時打にされた。「何よりメジャーの打者を感じられたことが収穫。毎年、(初登板は)球速が出なかったらどうしようという不安があるがほっとした」と話した。
三振に倒れたレッズのボットからはカーブを絶賛された。ボットは12シーズンでの通算打率が3割超の左打者。「リーグであんな(鋭く大きな)カーブを投げる投手は少ない。ドジャースの(エース)カーショーら数人だけだ」と大リーグを代表する左腕の名前を出してほめた。スライダーよりも球速が遅くて打者のタイミングを外しやすく、曲がり幅も大きいカーブは武器になりそうだ。(ピオリア=坂名信行)