南米ベネズエラの大統領府で、米国のスペイン語系放送局「ウニビシオン」の記者がマドゥロ大統領にインタビューした際、記者とスタッフ計6人が、約3時間にわたり身柄を拘束された。同局などが明らかにした。持ち込んだ機材や撮影した映像などは全て没収されたという。
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同局の記事などによると、ラテンアメリカで著名な記者ホルヘ・ラモス氏と取材班がマドゥロ氏へインタビューした際、路上でゴミをあさる若者の映像を見せるなどしたところ、マドゥロ氏が突然立ち上がり、質問に答えずに立ち去った。その後、取材を打ち切られ、身柄を拘束されたという。
解放直後、ラモス氏は「我々の仕事は全て盗まれた。だが映像がなくても、それはいずれ知られるようになる」と語ったという。
ベネズエラのロドリゲス通信情報相は「大統領府は、これまでいくつもの取材を受けてきたが、品位のあるものだった。安物の茶番劇に力を貸す気はない」とツイートした。(ククタ〈コロンビア〉=岡田玄)