10月に大統領選が予定されている南米ボリビアで、4期目をめざすモラレス大統領に対する抗議集会が開かれた。憲法では、再選は1回のみと定めており、参加者たちは「憲法の規定を守れ」などと訴えた。
東部の商業都市サンタクルスでは21日夕、約1万人が「ボリビアはノーと言う」などと書かれたプラカードを持ち、市中心部をデモ行進した。抗議集会は21日までにボリビア各地で開かれた。
ボリビアでは3年前のこの日、4期目をめざすモラレス氏が、憲法の再選規定の撤廃を求め、国民投票を実施。反対が51%で否決されたにもかかわらず、モラレス氏は4期目出馬を表明し、最高裁や選挙当局もこれを承認した。
モラレス氏は、ボリビア初の先住民出身の大統領として2006年に就任した。デモに参加した大学生、リンベル・カバジェーロさん(20)は、先住民と白人を祖先に持つメスティーソ。先住民出身のモラレス氏を支持してきたが、「民主主義を守るために来た。このままでは独裁政権のようになってしまう。先住民の権利は重要だが、憲法も大事だ」と語った。
ボリビアでは長年、人口5%ほ…