高い安全性が求められる航空機のエンジンで無資格検査が発覚した。不正をしていたのは、ロケットや化学プラントも手がける重工大手のIHIだ。看板の事業での不正だが、詳細な説明を拒んでおり、企業姿勢への批判も高まりそうだ。
IHIにとって航空エンジン事業は収益源だ。ロケットを含む航空宇宙分野で売上高の約3割を稼いでいる。欧米メーカー製のエンジンに開発段階から関わって部品を納め、修理や部品交換といった整備で稼ぐ事業モデルを育ててきた。
国土交通省による検査のため、整備を担う瑞穂工場(東京)の稼働を2月上旬から止めている。長期化すれば、業績に影響が出る可能性もある。
IHIは「重厚長大」のイメー…