端午の節句に向けて、岡山県和気町の「徳永こいのぼり」では、こいのぼり作りがピークを迎えている。全長4~10メートルほどの赤や黒、ピンクなど、色とりどりのこいのぼりが並び、従業員は生地の裁断や縫製作業に追われている。
生地はポリエステル製がほとんどで、5メートルほどの大きさのものが売れ筋だ。約2メートルのベランダ用や、子どもが触ってもけがをしないよう綿が入った屋内用も人気で、約16万匹を生産する予定という。
同社の永宗洋専務は「日本だけの文化で、優雅に泳ぐ姿は人々を魅了してきた。見る機会は減ったが、現代にあった楽しみ方で思い出を作ってほしい」と話す。(小林一茂)