大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)と大阪市の吉村洋文市長(同政調会長)が8日夕、府議会の岩木均議長と市議会の角谷庄一議長にそれぞれ辞職を届け出た。辞職に伴うダブル選は、統一地方選と同日の4月7日投開票になる見通し。松井、吉村両氏は互いに知事・市長を入れ替えて立候補する「クロス選」にする意向で、8日夕に記者会見を開いて正式に表明する。
怒る菅氏、黙る松井氏と橋下氏 浮上した異例のクロス選
出直しクロス選・住民投票…大阪都構想の行方は
維新は大阪都構想の是非を問う住民投票の実施日程の確約を巡って公明党と対立。都構想の制度案を作成する7日の府と市の法定協議会で、今井豊会長(同幹事長)が11月の住民投票実施に向けた日程表を示して採決したが、公明などの反対で否決された。この結果を受け、松井、吉村両氏は公明との交渉が決裂したと判断した。
辞職の届け出を受け、両議長は5日以内にそれぞれ府・市の選挙管理委員会に通知。両氏は議会に辞職の同意を求める見通しだが、同意がなくてもダブル選への立候補に伴って元のポストは自動失職する。知事選は21日、市長選は24日に告示され、投開票は府議選と市議選と同じ4月7日になる方向だ。(楢崎貴司、吉川喬)