東京大は8日、2月に実施した入試問題について、出題意図や解答を公表すると発表した。これまでは「解答や解法を暗記する受験対策につながる」「解答を導く過程を評価する問題もある」として非公表だったが、昨年の大学入試で出題ミスが相次いだことを受けて文部科学省が「原則公表」を求めたため、方針を変えたという。
東京大によると、試験問題の公表に合わせて、科目や設問ごとに出題意図を発表する。国語の漢字の書き取り問題や理科の選択式の問題など、「解答が一つしかない」問題はその解答も示す。著作権処理が不要な問題は3月下旬に、必要な問題は4月下旬に、ホームページに掲載し、来年度以降については、今後検討するという。
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2020年度から始まる「大学入学共通テスト」をめぐって、受験生が英語の民間試験の成績を提出しない場合、高校に提出を求める証明書の様式案もこの日公表した。東京大は出願資格として「欧州言語共通参照枠(CEFR)」の「A2」以上の力があることを求めており、証明するための判断材料として、「自分の生い立ちなどを簡単な言葉で記述できる」といった参考例を示した。