山口県萩市出身で、東京都内で航空機エンジン修理業を営んでいた会社経営者の男性が昨年3月に死去し(享年84)、遺言によって萩市が4億735万4113円の寄付を受けた。藤道健二市長は「高額寄付には感謝しかない」。使い道については今後、検討するという。
寄付したのは、東京都の小原実夫さん。遺言執行者の司法書士によると、小原さんは「市の発展に寄与する建物の建設資金にあてて欲しい」と希望していた。
萩市などによると、小原さんは県立萩高校を卒業後、都内の大学へ進学。航空機エンジン修理会社を起こし、亡くなる直前まで同社の社長を務めていた。小原さんは生前、「生まれ育ち、大学に進学する時に援助してもらった関係者が住む萩市に寄付したい」との意向をもっていたという。司法書士が今年1月17日付で、市の口座に振り込んだ。
市によると、2005年の1市2町4村の合併以降、寄付としては最高額。ふるさと納税などを積み立てている「あなたのふるさと萩応援基金」に全額を繰り入れた。(林国広)