米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は12日、米上院で議会証言に立ち、今春の開始を見込む日米の通商協議について「きわめて優先度が高い」と述べた。「まず、農業やその他の分野に取り組まなければならない」と強調した。
昨年9月の日米首脳会談後の共同声明では、日米の二国間の通商協議は2段階で進めることとされた。ライトハイザー氏は、この枠組みに沿った形で「日本と合意に、少なくとも農業分野での合意に至れば、米農業界の地平に明るい光が差す」と述べた。
日米協議を巡っては、物品の交渉に焦点を絞りたい日本側と、包括的なFTA(自由貿易協定)を志向する米側とで温度差もある。ただ、ライトハイザー氏は「完全なFTAを得るには時間がかかる。議員の皆さんの中には嫌がる人もいるかもしれないが、日本の市場の状況を考えれば、(農業などに優先的に取り組むという)この方向で(交渉を)進まなければならない」と述べた。
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