米国防総省は12日、2020会計年度(19年10月~20年9月)の予算要求を発表した。総額は前年度に比べ5%増の7180億ドル(79・9兆円)で、米国が「競争国」とみなす中国とロシアの脅威に対抗する姿勢を明確に打ち出した。
米国防総省は同日発表の声明で「(今回の)予算が議会に承認されれば、米国の競争上の優位性は保たれ、中国とロシアによる脅威に勝ることができる」と強調。国防予算全体としては核兵器を維持管理するエネルギー省分なども合わせ、7500億ドル(83・5兆円)にのぼった。
米国防総省は、音速の5倍(マッハ5)以上で飛ぶハイパーソニック(極超音速)兵器開発のため、26億ドルを要求。極超音速兵器はロシア、中国で開発が先行し、米側は大きな脅威ととらえている。また、トランプ米大統領肝いりの「宇宙軍」創設の経費として7240万ドルを要求した。
国防総省の要求額が増えた大き…