プロ野球の横浜やドジャースなどで日米通算112勝と139セーブを挙げた斎藤隆さん(49)=大リーグ・パドレスの球団本部・環太平洋顧問=に、今シーズンの日本選手の見どころを聞きました。
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エンゼルスの大谷選手は打者に集中する特異な年を迎えます。昨年の1年目と異なるのは、他球団の警戒レベル。想像以上に研究してくるのが大リーグです。
高い順応力、昨季同様の活躍期待
場面でいえば、左投手との対戦が増えるでしょう。昨季の対戦成績は右投手が227打数で打率3割1分3厘、20本塁打、左投手は99打数で打率2割2分2厘、2本塁打。リスクを考えれば、得点圏での投手交代も多くなる。左右に長打を打てるので、「四球で歩かせてもいい」が前提の配球も予想できます。ボール球が増えるので、我慢と見極めが重要になります。
ただ、大谷選手は順応力が高い。昨季はオープン戦で苦しみながら、投手側に踏み出す右足を上げずに打つ「ノーステップ打法」に切り替えると、すぐに結果を出し崩れなかった。昨年同様の活躍を期待します。
プロで野手経験がない私が語るのはおこがましいのですが、同じ右投げ左打ちとして、手術した右ひじの影響はあまりないと考えます。右打ちならばスイングの際、わきを締めるときに右ひじに力が入りますが、右ひじを肩の高さまで上げることもないでしょうから、負担は少ないはずです。
気になるのは投手としてのリハ…