米トランプ政権のカドロー国家経済会議議長は29日、米CNBCのインタビューで、米連邦準備制度理事会(FRB)が0・5%幅の利下げをするのが望ましいとの見方を示し「それが大統領の意向だ」と述べた。トランプ大統領もツイートでFRBを批判し、既に利上げ停止に転じたFRBにさらに利下げを求める圧力を強めている。
トランプ氏は29日、「仮に(昨年)FRBが誤った利上げをせず、タイミングの愚かな量的引き締めもしていなかったとすれば、GDP(国内総生産)の3・0%(の成長)も株式市場ももっとすごかったはずだ。世界の市場ももっとよくなっているはずだ!」とFRBを露骨に批判した。
FRBは、08年のリーマン・ショック後に危機対応として進めた金融緩和からの「正常化」を進め、米景気の過熱を防ごうと利上げを続けていた。しかしトランプ氏は昨年、利上げに「狂っている」などと批判を続け、FRBのパウエル議長が年内4回目の利上げを決めた昨年末には、トランプ氏がパウエル氏を解任させるとの観測まで出た。
昨年末の米株式市場の混乱や世界経済の減速懸念を受け、FRBは1月から利上げを停止する緩和方向の政策に大きく転換。パウエル氏はFRBの独立した判断を強調してきたが、結果だけを見れば、トランプ氏の意に沿った形で政策変更に踏み切ったことになる。
トランプ氏が22日、FRBの…