昨秋の台風21号で大きな被害を受けた造幣局(大阪市北区)の桜並木が修復され、大阪の春の風物詩「桜の通り抜け」が4月9~15日に開かれる。「災害を乗り越えて元気になった姿を多くの人に見てほしい」。作業に携わった職員らは願っている。
大川を望む造幣局の桜並木。その中に、枝が所々折れたり、傷ついたりした桜がある。昨年9月4日、吹き荒れた暴風で約350本の桜のうち53本が、幹や主な枝が折れるといった致命的な被害を受けた。
「根元から倒れたのを植え戻すなどして、命をつなぎました。18本はだめになってしまいましたが、30本以上が生死の危機から助かったんです」。そう語るのは、桜の管理に約20年間携わっている施設課の渡邊秀勝さん(46)だ。
対岸に「桜宮」という地名があ…