米ボーイングは5日、相次ぎ墜落事故を起こした主力小型機「737MAX」を2割減産すると発表した。月52機の生産ペースを4月半ばから同42機に減らす。同型機の運航停止は当面続くとみられ、大幅な生産調整に踏み切る。事故の経営への影響が本格化してきた。
ボーイングのミュイレンバーグ最高経営責任者(CEO)は声明で「(当局から)ソフト改修の認証を受け、737MAXの運航を再開することに力を集中させるため」と説明した。米北西部シアトル郊外にある生産工場などの雇用は維持し、部品メーカーへの影響を抑える手立てを講じるとしている。
737MAXは「史上最速で売れている飛行機」(ボーイング)。同社が抱える旅客機の全受注残の8割近くをこの機種だけで占める稼ぎ頭だ。注文をさばくため、ボーイングは今夏までに生産ペースを月57機まで増やす計画だった。
それが逆に大幅減産となったことで、業績にも影響が出そうだ。5日のニューヨーク市場でボーイング株は1%安で終え、減産発表後の時間外取引ではさらに2%超の下落となった。
エチオピアで3月に起きた墜落…