国連リビア支援派遣団は9日、リビア国内で14~16日に予定していた和平協議の延期を決めた、とAFP通信が伝えた。暫定政府と対立する武装勢力「リビア国民軍」が4日、首都トリポリへの進軍を開始。暫定政府側との戦闘に発展したことが影響した。
国連のデュジャリック報道官は9日、「多くの人は、銃弾が飛び交う中での開催は難しいと考えるだろう」と述べ、正式な日程変更が近々なされるとの認識を示した。
和平協議は、実施が遅れている大統領選と議会選の日程などを決めるため3月に開催が決まった。仲介した国連は、リビアのすべての政治勢力に参加を呼びかけていた。協議では、暫定政府と「国民軍」の休戦についても話し合われるとみられていた。
AFPによると、これまでの戦闘による死者は少なくとも49人。民間人ら3400人が避難した。(カイロ=北川学)