佐藤天彦名人(31)に豊島将之二冠(28)が挑戦する第77期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第2局が22日、山口県萩市の松陰神社・立志殿で始まった。戦型は第1局の千日手局と同じ「角換わり」になり、対局は比較的速いペースで進んでいる。
午前9時。立会人の谷川浩司九段(57)が定刻になったことを告げた。先手の豊島挑戦者の初手は▲2六歩。第1局と同じ出だしとなった。
▲9六歩に△9四歩と端歩を突く手も考えられたが、佐藤名人は△6三銀。豊島挑戦者が▲9五歩と位を取り、双方が同じ形になることはなくなった。佐藤名人の合計の消費時間は1時間を超えたが、豊島挑戦者は1手あたり数分しか使っていない。
解説を務める副立会人の山崎隆之八段(38)は「佐藤名人は、6四に角を打って相手の動きを封じる狙いがあります。豊島挑戦者がどう対抗するかが見どころです」と話した。(村瀬信也)