2020年の米大統領選の民主党候補者指名争いに向けて、オバマ米政権の副大統領だったジョー・バイデン氏(76)が25日、正式に立候補を表明した。20人が乱立するなか、政治経験や知名度で群を抜くバイデン氏は各世論調査でトップを走る。ただ、任期中に80代を迎える高齢を懸念する声もあり、首位の座を守りきれるか注目される。
バイデン氏は同日公開したビデオメッセージで、17年8月にバージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者と反対派が衝突した事件に言及。トランプ大統領が「両者に素晴らしい人がいる」と擁護したことについて、「憎しみを広める人々と、それに立ち向かう勇気ある人々を道徳的に同等に扱った」と非難した。
その上で「米国の核心的な価値観が、世界における地位が、民主主義そのものが、そして米国を米国たらしめる全てのものが危機に陥っている。傍観するわけにはいかない」と訴え、立候補を表明した。
米メディアによると、バイデン氏はトランプ氏の熱狂的支持者の白人労働者が多い「ラストベルト」(さび付いた工業地帯)を切り崩す戦略で、近くラストベルトの一角のペンシルベニア州ピッツバーグで演説する予定。「労働者のジョー」というイメージの定着をめざすという。
バイデン氏は弁護士として活動…