パナソニックは16日、2030年度をめどに、販売するすべての電動アシスト自転車をIoT(モノのインターネット)化すると発表した。ネットとつながることで、走行データの分析や位置情報などを把握できる。20日から「IoT自転車」を使った実証実験を始め、21年度から順次売り出す方針だ。
電動アシスト自転車の後輪近くに専用機器を取り付けることで、スマートフォンなどを通じて情報をやりとりできるという。実験は、IoT自転車30台を対象に横浜市内で3年間進める。シェアサイクルとして駅など4カ所に置き、事前登録した地域住民らに使ってもらう。同社は走行データなどを集めて今後の商品開発に生かしたり、シェアサイクルの利用状況を分析したりする。シェアサイクル事業者との将来的な協業も視野に入れる。
パナソニックは電動アシスト自転車の国内市場で約40%のシェアを持つ。IoT化で付加価値をつけて、シェアを30年度までに50%に高めたいという。(中島嘉克)