富士フイルムは10日、モノクロ写真用の白黒フィルムの販売を今秋に再開すると発表した。昨年、需要減を理由に販売を終了したばかりだったが、写真愛好家から販売再開を望む声が相次ぎ、新たに開発した白黒フィルムを再び発売することになった。
新たに発売する白黒フィルムは「ネオパン100 アクロスⅡ」。需要が減ったため原材料の調達が難しくなっていたが、その一部を見直すことで、かつての製品より明るさの濃淡にメリハリを出したという。
「135サイズ(35ミリサイズ) 36枚撮り」「120サイズ(ブローニーサイズ) 12枚撮り」の2種類を用意する予定で、価格は未定。
富士フイルムは、1936年に生産・販売を始めた白黒フィルムの販売を、昨年10月出荷分でいったん終了した。しかし「写真愛好家やSNSを利用する若年層からも販売継続を望む声が多かった」(広報)という。(高橋諒子)