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半導体大手ルネサスエレクトロニクスは25日、呉文精(くれ・ぶんせい)社長兼最高経営責任者(CEO、63)が退任し、後任に柴田英利常務兼最高財務責任者(CFO、46)を昇格させる人事を発表した。足元の業績が需要低迷で落ち込んでおり、トップ交代で立て直しを図る。7月1日付。呉氏は3月の株主総会で再任されたばかりで、直後の異例の退任となる。 ルネサスは2019年1~3月期の純損益が18億円の赤字(前年同期は186億円の黒字)になるなど、業績回復が遅れている。鶴丸哲哉会長や社外取締役3人による任意の指名委員会は、呉氏が「経営トップとして期待を満たしていない」などとして、早期の社長交代を取締役会に答申したという。呉氏は取締役も辞任する。 呉氏は自動車部品大手カルソニックカンセイの社長や日本電産副社長を経て、16年6月にルネサス社長に就任。米同業大手2社を計1兆円超で買収し、事業拡大をめざした。しかし、中国経済の減速もあって18年夏以降、中国向けの出荷が低迷。国内6工場も9月までに最大1カ月程度の生産休止を計画する。 後任の柴田氏は、官民ファンドで筆頭株主の産業革新機構(現INCJ)出身。13年にルネサス取締役に転じ、生産拠点の再編やリストラなどで財務改善を進めてきた。 ◇ 柴田 英利氏(しばた・ひでとし)東大卒。95年JR東海。産業革新機構(現INCJ)執行役員などを経て18年3月からルネサスエレクトロニクス取締役執行役員常務兼最高財務責任者(CFO)。46歳。呉文精(くれ・ぶんせい)社長は取締役から退く。7月1日就任。 |
再任後3カ月の社長を交代させる ルネサスが異例の人事
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