楽天は9日、ネット関連会社「DMM.com」の格安スマートフォン事業を23億円で買収すると発表した。DMMブランドでのサービスは継続するが、楽天スーパーポイントを付与する。格安スマホの顧客基盤を広げ、グループのサービス強化につなげるねらい。
DMMの格安スマホ事業「DMMモバイル」を、楽天傘下の楽天モバイルが9月1日に継承する。DMMの約24万件を合わせると、楽天モバイルの契約件数は9月時点で約220万件に増える見込み。
楽天は、他社から通信回線を借りた格安スマホ事業を手がけるが、10月には自前の回線を使った携帯電話事業を始める予定。格安スマホに3月以降に加入した利用者に対しては、10月から自社回線用のSIMカードを送り、移行を促す。
ただ、対応する端末機器がまだ限られるほか、通信網が整った地域から随時送付していくことになるので、自社回線サービスへの誘導には時間がかかりそうだ。(井上亮)