中央アジア・タジキスタンの首都ドゥシャンベ郊外の刑務所で19日、受刑者らが暴動を起こし、過激派組織「イスラム国」(IS)の関係者とされる受刑者ら24人や看守3人を含む計32人が死亡した。
暴動があったのは、ドゥシャンベから東に約15キロのバフダート。同国法務省によると、19日夜、同国のIS幹部とされる受刑者ら4人が脱獄を計画し、他の受刑者5人や看守3人を殺害。懲罰房に入れられていた他のISメンバーらを解放して合流させ、看守らに襲いかかった。暴徒化した受刑者らは刃物で武装し、施設内の医療施設に放火するなどした。
同省は、暴動に加わった受刑者24人を殺害し、事態を収拾させたという。
同国は、ISが勢力を伸ばすアフガニスタン北部と国境を接する。内戦の続くシリアなどで数百人がISに参加したとされ、当局は過激派の流入に警戒を強めている。(モスクワ=石橋亮介)