中部空港会社は、2019年度の航空旅客数が1350万人になりそうだと発表した。18年度の実績から114万人(9・3%)伸びるものの、15年に策定された中期経営計画の1500万人には達しない見込みだ。
中期経営計画で示した目標に達しないとする予想を示したことについて、友添雅直社長は会見で、新規路線の就航が計画より遅れていることを挙げた。そのうえで、「挑戦的な目標だったのは間違いない。自然災害などの予期せぬ需要の変動もある」と説明。一方、1500万人という旅客数については「あきらめてはいない」とも述べ、20年度以降の達成に意欲を示した。
19年3月期決算は売上高が642億円(前年比9・0%増)、純利益が64億円(18・3%増)でいずれも過去最高を更新した。外国人観光客が増えて免税店の売り上げが伸びたほか、空港内の商業施設フライト・オブ・ドリームズの開業(18年秋)も増収に貢献した。
20年3月期は売上高を693億円(7・8%増)、純利益は51億円(20・9%減)と予想。航空旅客数は増える一方、9月に開業を控えるLCC(格安航空会社)向けの第2ターミナル関連費用などがかさむため3年ぶりの減益を見込んでいる。(初見翔)