走行中の東海道新幹線で車両故障が起きたことを想定した、異常時の対応訓練が24日未明、東京都港区の東京―品川間の線路上などであった。
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JR東海によると、都心部でこうした大型訓練をするのは初めて。訪日外国人が増えていることを受け、英語で乗客に情報提供する訓練も初めて実施した。
訓練用の新幹線は、営業運転終了後の午前0時に東京駅を出発。直後に台車に異常が見つかったとして、品川駅の手前300メートル付近に緊急停止した。乗客役の社員ら約100人は非常用はしごで線路に下り、歩いて品川駅に向かった。
外国人の乗客には、車内で多言語対応のサイトにつながるQRコードを紹介したり、駅員が携帯型の翻訳機を使って切符の払い戻し方法を案内したりした。ツイッターを通じて運行情報を提供する訓練もあった。
JR東海の辻村厚・運輸営業部長は「多言語対応については、アプリの活用も含め、対応力を高めていく」と話した。(細沢礼輝)