JR東海が3月から、自社の情報発信を強化する。ホームページを見やすいように改め、各路線のツイッターアカウントを新設。遅延情報を配信する。イベント開催情報もツイッターで伝える。
テツの広場
16日にホームページを刷新する。これまで列車の運行状況は文字だけで伝えていたが、今後は走行位置をリアルタイムで地図上に色分けして示す。遅れが生じている場合は、地図上の列車の隣に遅延時間を書き込む。止まっている区間、遅れている区間が地図を見れば一目でわかるようにする。新幹線は、各列車が目的地にどの程度遅れるか、という時間も明示する。在来線は遅延証明書をホームページで発行する。
日本語のほか、英語や中国語、韓国語、タイ語、ドイツ語、フランス語でも表示し、外国人利用者の使い勝手を高める。ホームページの運行情報にアクセスできるQRコードを新幹線と在来線の全405駅に張り出す。ホームの柱などを使い、3月末までに完了させる。
3月からは、イベントやキャンペーン情報を知らせるツイッターのアカウント(
https://twitter.com/JRCentral_OFL
)もつくった。新しいサービスやニュースリリースを伝える。(友田雄大)
新しい取り組み控えめ? 他社は先行
こうした取り組みで先行している鉄道各社は多い。
近畿日本鉄道は2017年、スマートフォンのアプリを使って列車の位置を地図上に表示するサービスを始めた。ホームページ上でも閲覧できる。JR東日本や西日本、九州、東京急行電鉄、阪神電鉄なども同じようなスタイルを導入済みだ。
名古屋鉄道は昨年末から、ツイッターで運行情報の発信を始めた。担当者は「なるべく多くの人に運行情報を届けられる。利用者はホームページで毎回確認する手間も省ける」と狙いを語る。鉄道アナリストの川島令三氏は「マップ形式は意外と見にくく、工夫が必要。列車の位置も手動更新のものが多く、めんどくささもある」と課題を述べる。JR東海については「経営体力はあるのに他の鉄道会社より導入が遅め。東海道新幹線で経営が成り立つので、新しいことをどんどんやる機運が少ないのかもしれない」と指摘する。