東京証券取引所の市場区分見直しに関する有識者懇談会での議論の内容を外部に漏らしたとして、金融庁は、野村証券に金融商品取引法に基づく業務改善命令を出す方針を固めた。同社の情報管理などに問題があると判断したとみられる。
情報漏洩(ろうえい)は3月に発覚した。東証は現在四つある市場を再編するため、有識者による懇談会で、新しくつくる市場に企業が上場する際の基準などを議論。懇談会の委員だった大崎貞和・野村総合研究所フェローが、関係会社の野村証券の社員にこうした議論の内容を伝え、社員が投資家に漏らしたとされる。
この問題で政府は大崎氏を、公認会計士・監査審査会の委員に起用する国会同意人事案から除外。市場区分の見直し論議も金融庁が引き取ることとなった。
野村証券は2012年にも、公…