30日発表された貿易統計(速報)によると、欧州連合(EU)からの4月の豚肉とチーズの輸入量がそれぞれ前年より47%、57%増えた。日EU経済連携協定(EPA)が4月に2年目に突入し、関税が一段と下がったためだ。同様に4月に関税が下がった環太平洋経済連携協定(TPP)加盟国からの豚肉とチーズも、13%と25%伸びた。
豚肉の高価格帯にかかる関税は4・3%あったが、昨年末のTPPと今年2月のEPAの発効後、ともに2・2%に下がった。さらに4月からはTPPは1・9%、EUは2・0%に下がった。29・8%から27・9%になったチーズの関税も4月から26%になった。
農林水産省の担当者は、関税引き下げを見据えて輸入を手控えていた業者が一気に輸入し、量が膨らんだと見ている。10連休だったゴールデンウィークの前に在庫を確保する動きも、輸入を増やしたという。