仏ルノーと日産自動車の経営統合問題などに絡み、ルメール仏経済・財務相と世耕弘成経済産業相が10日、東京都内で会談した。終了後、両氏は共同で「日産・ルノーのアライアンス(提携)に対する強力なサポートを再確認した」などとするコメントを出した。
会談では、ルノー株の15%を持ち、日産との経営統合を推し進めたい仏政府側と、ゴーン事件を機に日産の企業統治改革を優先したい日本が、それぞれの立場を説明したとみられる。
終了後、ルメール氏は報道陣に「今までの誤解も解けたし、改めて信頼関係を強化することができた」と語った。
一方、世耕氏は終了後、報道陣に「やりとりの詳細は言わないが、いいコミュニケーションができた」と話した。ルノーとFCAの経営統合の破談の話が出たか、という記者の質問には「いろいろな状況について、お互い情報交換、意見交換をした」と述べるにとどめた。
ルメール氏は、9日まで福岡市で開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて来日中。会談はルメール氏が東京に移動して経産省内で行われた。