厚生労働省は、中央省庁での障害者雇用数の水増し問題や統計不正問題についての反省とおわびを、2018年版の厚生労働白書に盛り込む。白書のテーマは「障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会に」。18年秋に公表する予定だったが、障害者雇用数の水増し問題が発覚したため延期していた。7月に公表される。
厚労省は白書に、水増し問題について「深く反省し、障害者雇用を推進する立場であることを自覚した上で、再発防止の取組及び各府省の取組の支援を強化していきたい」と記す。毎月勤労統計の不正調査問題では、「正確性が求められる政府統計に対する信頼が損なわれ、国民にご迷惑をおかけし、雇用保険や労災保険の受給者に追加給付が必要な事態を招いた。深くおわび申し上げる」とする。
就労意欲などに関する意識調査も盛り込む。「障害や病気を有する者」「身近に障害や病気を有する者がいる者」「それ以外の者」に分け、それぞれ1千人を対象に実施。仕事をしたい・続けたいと思う人は、障害などがある人が身近にいる人で86・7%、障害などがある人で84・5%、それ以外の人で79・7%だった。(浜田知宏)