日産自動車は、ガバナンス(企業統治)改革に向けた重要ポストとなる取締役会議長に、石油元売り最大手JXTGホールディングス(HD)相談役の木村康氏(71)を充てる方針を固めた。木村氏は25日の定時株主総会で社外取締役に選任される予定で、取締役会後に正式に決める。
日産は、会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長カルロス・ゴーン被告の不正を許してきたガバナンスの不全を立て直すため、現在の「監査役会設置会社」から、社外取締役の権限を大幅に強め、業務の執行と監督を明確に分ける「指名委員会等設置会社」に移行する方針。取締役会議長は業務執行の監督を担う取締役会のトップで、人選が注目されていた。
木村氏はJXTGHDの会長や子会社の社長、経団連副会長などを歴任。経営トップの経験が豊富で、日産はガバナンス改革の行方を左右する要職にふさわしいと判断したとみられる。
日産は25日に開く定時株主総…