ロシアで、調査報道にたずさわるインターネットメディアの記者が麻薬所持容疑で拘束された事件が波紋を広げている。「でっち上げ」との反発が主要メディアや市民に広がり、内務省が異例の訴追断念に追い込まれたためだ。ロシアでは、隠された事実を暴く記者や人権活動家が同様の方法で訴追される事態が続いている。
拘束されたのは、インターネットサイト「メドゥーザ」のイワン・ゴルノフ記者(36)。6日、モスクワの路上で警察に職務質問され、所持品から麻薬が出てきたとされた。
ゴルノフ氏は葬儀業者と警察の癒着を暴く記事を書いており、メドゥーザ編集部は「当局が麻薬をかばんに忍び込ませた」と主張。編集幹部、記者らが裁判所前に座り込むなどした。
批判は徐々に大手メディアにも…