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豪州国立大、19年間ハッキング被害 中国を疑う声も

オーストラリア国立大(ANU)はこのほど、19年間にわたって通信システムがハッキングの被害を受けていたと発表した。職員や学生、来訪者の個人情報が不正なアクセスを受けていたという。豪公共放送ABCは20万人が被害を受けた可能性があるとして、中国など外国機関の関与を疑う声を伝えている。


ANUによると、不正にアクセスされていたのは、氏名や住所、電話番号、税申告番号、銀行口座情報など。研究成果の情報には被害がなかった。サイバーセキュリティー専門家はABCに「中国政府が関与している可能性が最も高い」と語り、理由として中国当局が外国で学ぶ自国の学生の動向を注視していることなどを指摘した。


ANUは首都キャンベラにある名門校で、学生数は2万5500人(2018年)。政府に就職する卒業生が多く、アジア太平洋地域をテーマにした研究が盛んなことでも知られる。豪州では2月に連邦議会のシステムがサイバー攻撃を受け、この時も中国の関与が疑われた。(シドニー=小暮哲夫)



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