19日の世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王座決定戦でアストン・パリクテ(フィリピン)に10回TKO勝ちし、日本男子初の4階級制覇を達成した井岡一翔(30)=Reason大貴=は20日、都内で会見。「日本ではとことんやった」と、国内のリングから卒業する考えを示した。
ボクシング井岡、封じられた入れ墨 対戦相手は堂々登場
井岡、苦手なパワー勝負も制した 評価できる4階級制覇
19日の勝利で4階級制覇に加え、世界戦の通算勝利数も日本最多の15を数えた。「記憶にも記録にも残る選手になれた」と日本の歴史に名を刻んだことで、一区切り。今後は海外のリングで他団体の王者との統一戦などをし、「自分の名を世界に広めたい」と志す。
井岡は、2011年から6年連続で大みそかに試合をするなど、国内では有数の人気者。国内で井岡との対戦を望む日本人世界王者もいる。だが、海外への思いはかたくなだ。なぜか。「日本でやっても、(一般の人へ)浸透しない。ボクシングがメジャーじゃないから」と言う。
憧れはボクシングの聖地と言われる米ニューヨークのマジソンスクエアガーデンでのビッグマッチ。「サッカーや野球のように、海外でがんばっている日本人として見てもらいたい」。“海外組”としての活躍を誓った。(塩谷耕吾)