日本ボクシングコミッション(JBC)が定めるプロボクサーの選手資格は原則として満37歳で失効する。その定年を間近に控え、11年ぶりの勝利を目指すプロボクサーがいる。愛媛・フォーラムスポーツジムの芝田もーと(本名・基光)。通算戦績は4勝(2KO)12敗1分け。28日、岡山市で最後のリングに上がる。
時計の針は進んでいる。5月25日に37歳になる芝田にとって、次戦がラストマッチだ。最後に勝ったのが2008年1月。「勝ちたいです。どんなことをしてでも。勝って終わりたい」
松山市出身。高校の途中までサッカーをしていた。高校3年間、家計を助けるのと体を鍛える両方の目的で新聞配達をした。もともと格闘技が好きで、稼いだお金で大阪まで辰吉丈一郎の試合を見に行った。チャンピオンを夢見て上京したのが19歳。八王子中屋ジムに入門し、21歳で迎えたデビュー戦はドローだった。
実戦練習のスパーリングではそ…