日産自動車が今月25日の定時株主総会後に移行する新体制の人事案がようやくまとまった。発表されたのは21日午前0時半すぎという異例の時間帯だった。真夜中の突然の発表をめぐるドタバタ劇からは、日産と筆頭株主の仏ルノーとのぎくしゃくした関係が修復しきれていない様子がうかがえる。
日産、新体制案を発表 議長に木村氏、副議長スナール氏
ルノーが日産の人事案に賛成 投票棄権の撤回でも残る溝
突然の手のひら返しに日産激怒 ルノーとの関係悪化必至
「日産が新たな委員会の二つのポストをルノーに割り当ててくれるという決定を、喜んで受け入れる」
ルノーがこんな声明を出したのは日本時間の20日午後11時前、現地だと20日夕方にあたる。注目の人事案で日産と合意したことを伝えるものだ。
ルノーは、社外取締役の権限が強い「指名委員会等設置会社」への移行を諮る日産の株主総会で採決を棄権する意向だった。だが日産の譲歩案をふまえ、これを撤回した。両者はいったいどうやって折り合いをつけたのか。
指名委員会等設置会社では、「…