濁った水にうつぶせで倒れる父親と幼子。Tシャツをかぶせるようにしておんぶされた幼子は、首にしがみつくように手を伸ばしたまま息絶えている――。米国密入国を目指し、メキシコとの国境の川でおぼれた移民父娘の写真が米内外に大きな衝撃を与えている。移民に厳しいトランプ政権への批判も強まっている。
AP通信によると、死亡したのはエルサルバドル人の父親とまもなく2歳になるはずだった娘。2人は母親とともに23日、メキシコ湾近くの地点で川を渡って米国に入ろうとした。父親はいったん娘を米側に運び、母親の手助けに引き返そうとした。だが、娘が追いかけて水に入ったため捕まえたところ、流されたという。
一家は4月にエルサルバドルを出発。23日に国境のマタモロスにある米総領事館をたずねたが、その日のうちに国境を越えようとした。トランプ政権は在外公館での亡命申請受け付けを制限。同通信が援助関係者の話として伝えたところでは、亡命のための面談は800~1700人が順番待ちしているという。待機時間の長さを嫌い、密入国を図った可能性がある。
2人の写真は最初にメキシコ紙…