主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席するため大阪市を訪問しているトランプ米大統領は29日午後、記者会見を開き、日米安全保障条約について「不公平だ」と語った。これまでも同様の認識を示していたが、日本でも改めて持論を展開した。
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トランプ氏は会見で日米安保条約を破棄するつもりがあるのかと聞かれ、「いや、それは全く考えていない」と述べた。その上で、これまで半年にわたって安倍晋三首相に対し、「誰かが日本を攻撃したら我々には戦う義務があるが、(日本は)それをしなくてもいい。それが不公平だ」と伝えているとも語った。
さらにトランプ氏はこうした状況を変えるべきだとの考えを安倍首相に伝えたことを明らかにし、会見で「我々が(日本を)助けるのなら、日本も我々を助けるべきだ」とも述べた。トランプ氏は、安倍首相はこうした考えを理解しているとの認識も示した。
トランプ氏は訪日前にも、FOXテレビのインタビューで「日本が攻撃されたら、我々は犠牲を払って第3次世界大戦を戦わなければならない。しかし、我々が攻撃されても日本は助けなくてもいい、ソニーのテレビで攻撃を見ているだけだ」と不満を述べていた。2016年の米大統領選の時にも、同様の考えを述べていた。(機動特派員・奥寺淳)