沖縄県竹富町の西表島で、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のイリオモテヤマネコの姿が撮影された。環境省西表自然保護官事務所は「目撃情報はあるが、写真撮影されるのは珍しい」と話している。
撮影したのは、琉球大熱帯生物圏研究センター西表研究施設特命助教の設楽拓人さん。6月30日昼過ぎ、車道脇にいた1匹が茂みに入るのを見た。そのまま近くにいると、後を追うように側溝から写真の子猫が現れたという。
西表島では昨年、イリオモテヤマネコが被害に遭う交通事故が過去最悪の9件にのぼり、環境省と竹富町が非常事態宣言を出した。今年はまだ事故がないが、設楽さんは「島を訪れた人には安全運転をしていただき、事故が減ってほしい」と願う。(大和久将志)