東京・上野動物園のジャイアントパンダ、シャンシャンが今月13日から、母のシンシンと少しずつ離れて暮らし始める。12月で1歳半になるのに合わせて、独り立ちを促すためだ。早ければ年内にも、母子がじゃれ合う姿を見られなくなるという。
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シャンシャンの体重は35キロで、リンゴや硬い竹も食べるなど、すくすくと成長している。一緒に暮らす母に甘える様子もまだ見せるが、パンダは本来、単独で生活する動物で、野生下では1歳半から2歳にさしかかる時期に親離れする。
シャンシャンにも自分で生活する力を身につけさせるため、13日以降、まずは午前中だけ親と「別居」。慣れてきたら別々に過ごす時間を増やし、12月中にも寝室を分けて独り立ちさせるという。
シャンシャンは相変わらず人気で、週末の見学は最大2時間半待ち。ただし中国から借りている状況で、都と中国野生動物保護協会との協定もあって、2、3歳ごろには中国に渡り、オスのパートナーを探すことになる。
シンシンと、父親のリーリーはともに13歳で、17、18歳まで妊娠の可能性があるとされる。子離れすると、授乳で抑制されていた発情ホルモンが増え、妊娠の環境を整えることになるという。(西村奈緒美)