100メートル×100メートル(1ヘクタール)を単位とする中国全土の耕作地土壌状況がデジタル化表示により、一目瞭然となる。中国農業科学院は6日、同科学院農業資源・農業区画研究所が中心となり、21年の時間をかけて中国全域を網羅する「高精度デジタル土壌」を完成させたと発表した。科技日報が伝えた。
プロジェクトの代表者で、同研究所研究員の張維理氏によると、デジタル土壌は「3S」、すなわち地理情報システム(GIS)、全地球測位システム(GPS)、リモートセンシング技術(RS)などの現代情報技術・方法を利用し、土壌の種類や養分といった土壌性状の空間分布的特徴をシミュレート再現する。「高精度デジタル土壌」は直観的かつ詳細に土壌資源・品質状況を反映することができる。
中国の「高精度デジタル土壌」には9つのレイヤーが含まれる。複数要素(複数の土壌の物理的・化学的特性)、高精度(100メートルデータ)、各時空次元(40年間の土壌空間データ)の特徴を持つ、中国で現在最も整った詳細な土壌の資源・品質に関する科学的記述となっている。1ヘクタール単位で各地の複数の土壌資源・品質物理的・化学的特性を提供する。うち土壌品質安定性の特性(土壌構造、土性、母材、成土条件、土壌の種類など)の適時性は1000年にのぼり、長期的に使用できる。一方で、土壌の有機質、pH値、窒素、リン、カリウムなどの養分含有量、耕作層の厚さなどの土壌品質の急速な変化の特性は、土壌及び環境品質の変化を理解するための根拠を提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月7日