新型コロナウイルスへの対応策を協議するASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議が14日に開催された。各国は感染症と共に戦い、公衆衛生協力の水準を高め、地域経済の活力を回復するという一致したメッセージを発した。新型コロナウイルス感染症という大きな試練の中で、東アジア各国は団結を回答とし、協力することで勝利を得る。
■協力メカニズムで公衆衛生上の安全を守る
ASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議で各国は地域の感染防止・抑制メカニズムの推進について合意した。これに先立ち、すでに東アジア各国は二国間協力メカニズムを積極的に活用して共同対策を実施してきた。感染の防止・抑制という世界の戦場においては、単独で戦うよりも肩を並べて戦うほうがよい。東アジアは協力メカニズムを通じて公衆衛生上の安全を守る行動において前列を歩んでいる。2月に中国は中国ASEAN公衆衛生緊急連絡メカニズムの構築を提唱した。3月には中韓の新型コロナウイルス感染症共同対策協力メカニズムが発足し、初のテレビ会議が行われた。中日韓の外相は新型コロナウイルス感染症の問題を協議する特別テレビ会議で、相互連結した共同対策メカニズム、国境を越えた感染拡大の防止について検討した。東アジアは行動によって隣国の情誼を示し、人類運命共同体の持つ意味を示した。
■政治ウイルスを共同阻止
西側の一部のメディアと政治屋は魂胆を抱いてウイルスをレッテル化し、感染症を政治利用し、感染を防止・抑制する中国の努力を悪意を持って歪曲している。ASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議で各国はスティグマタイゼーションと差別的手法に断固として反対し、世界の公衆衛生上の安全を共同で守るべく努力するとした。「日経アジアンレビュー」電子版は、責任を転嫁する米国の行為について「米政府が中国をスティグマタイズする呼称を繰り返し使用しているのは、国内の視線をそらすことが目的だ」と直言した。シンガポールのリー・シェンロン首相は「これは公衆衛生上の緊急事態であり、国籍の問題でもなければ、ましてや人種の問題でもない」と公言した。カンボジアのフン・セン首相は「ウイルスは全人類共通の敵だ。今は非難や責任転嫁をしている時ではない」と強調した。
■政策協調で経済への自信を下支え
ASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議では感染症のもたらす社会的・経済的影響を取り除くことが重要な共通認識となった。東アジアはGDPでアジア全体の90%近くを占める、世界経済の安定と成長のエンジンであり、各国の産業チェーンとサプライチェーンは深く融合し、互いに切り離せない関係にある。世界銀行は2020年の東アジアの途上エコノミーの成長率は感染症による打撃を受けて2.1%にまで下がると予測した。どうすればいいのか。東アジア各国は正しいアプローチを示した。マクロ経済政策の協調を強化して、経済・貿易協力に対する感染症の打撃を最大限抑えるのだ。ASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議は貿易・投資・市場の開放を保ち、滞りのない産業チェーンとサプライチェーンを確保して、世界市場の信頼を安定させることで一致した。第1四半期の中国の対ASEAN貿易総額は9913億4000万人民元と前年同期比6.1%増加し、ASEANは中国にとって最大の貿易パートナーとなった。政策の意思疎通と協調によって、経済・貿易面で素晴らしい成果を得るのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年4月23日