日本の文部科学省・科学技術・学術政策研究所の最新の発表によると、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)の研究において、中国が発表した学術論文数が世界最多であることが分かった。特に、臨床事例の分析や急性呼吸器症候群(SARS)との比較研究などの分野が突出している。環球時報が伝えた。
「COVID-19 / SARS-CoV-2 に関する研究の概況」というタイトルのこの研究報告は、WHO(世界保健機関)が公開している論文データと、バイオアーカイブなど査読前の論文を一般公開するプレプリントサーバーbioRxivとmedRxivの論文を集計し、国と地域別に分析した。
調査の結果、中国が発表している関連の研究論文数が世界トップだった。WHOの新型コロナ関連のデータベースには、4月22日に時点で関連の論文8307本が収録され、うち、中国は1158本で首位。以下、米国が1019本で2位、イタリアが375本で3位と続いた。日本は17位にとどまっている。
bioRxivとmedRxivに収録されている新型コロナ関連の論文は合わせて1933本で、最多はやはり545本の中国。以下、米国411本で2位、英国95本で3位と続いた。日本は31本で8位となっている。
同報告によると、中国の学術論文の内容は主に、「患者・臨床・重症・治療(COVID-19 臨床事例報告)」や「患者・胸部CT 画像・肺炎(COVID-19 診断法開発研究)」、「患者検体・PCR 検査・分析・検出(SARS-CoV-2 検出法開発研究)などの分野となっており、特に、「コロナウイルス感染症(SARS・新型コロナ)・呼吸器感染症(COVID-19 臨床研究:SARS との比較)などの面での研究が突出していた。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月22日