新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、輸出製品が国内市場に出回るよう国が支援していることを大きな背景として、複数のECプラットフォームがこのほど対外貿易専用ブロックや対外貿易チャンネルを開設した。高品質・低価格の衣料品、玩具、靴、カバンなどの輸出製品が次から次へと登場し、販売促進キャンペーンがすでに始まっている。中国新聞網アプリが伝えた。
対外貿易企業がこの難関を乗り越えるようバックアップし、対外貿易の基本的安定を促進するため、国は6月22日に「国務院弁公庁が輸出製品の国内販売への転換を支持することに関する実施意見」を発表し、輸出製品が国内市場に出回り、複数のルートが国内販売への転換を後押しするよう支援している。また対外貿易企業がECプラットフォームとのマッチングを進め、各種のネットショッピングイベントを利用し、対外貿易製品専用ブロックを設置するよう奨励した。
最近、複数のECプラットフォームが対外貿易チャンネルや対外貿易専用ブロックを開設した。今月2日には淘宝(タオバオ)の特別価格版サイトが対外貿易チャンネルを開設し、説明によるとこれはプラットフォーム全体で初めてのチャンネル形式の対外貿易専用ブロックだという。
同チャンネルには全国の産業ベルト145ヶ所、対外貿易製品工場2千ヶ所が集まり、工場の多くは世界の有名大手ブランドと提携して相手先ブランド製造(OEM)を行っている。たとえばディズニーの腕時計、ツヴィリングの包丁類、ユニクロの衣料品・服飾品などを作っている。
京東の京喜プラットフォームは20年4月から現在までの間に大規模なマーケティングイベントを何度も計画し、澄海、泉州、深セン、東莞など多くの対外貿易型産業ベルトと提携し、玩具、服飾品・アンダーウェア、スニーカー・カバン、3C家電(コンピューター・通信家電・家電)、家具・インテリアなど6つのジャンルをカバーし、今年のショッピングイベント「618」には対外貿易専用ブロックを開設した。
拼多多も寧波(ニンポー)、青島、東莞、泉州などの沿海対外貿易都市との間で戦略的協力に調印し、現地の対外貿易企業の国内EC市場への「転戦」をバックアップするとともに、最近は鄂爾多斯(オルドス)とも協力関係を結んだ。
多くの対外貿易チャンネル・専用ブロックがECプラットフォームの「特価版」や高いコストパフォーマンスを打ち出したプロジェクトの中で開設されたことが注目される。たとえば淘宝の特価版があり、京喜も京東の高コスパのプロジェクトの中で展開され、この2つのプラットフォームでは多くの商品がC2M(消費者から製造者へ、消費者と製造現場を結ぶモデル)モデルをたどる。
商品をみると、上半期には多くの対外貿易企業が主に在庫を消化し、在庫のあるものは何でも販売し、「在庫はほぼ消化した」とする企業は少なくない。対外貿易企業が本当に中国市場に適した商品を打ち出すのは下半期のことになりそうだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月10日