楽天の三木谷浩史オーナーは30日、シダックスの志太勤会長と東京都内で会談し、社会人野球シダックス監督の野村克也氏の監督就任を正式に要請した。野村氏は監督職に意欲を見せ、志太会長も社会人野球日本選手権終了後の就任には理解を示している。今後は球団が野村氏との間で条件などを詰め、4日にも仙台市内で野村監督の就任を発表する。
三木谷オーナーは野村氏を選んだ理由を「(球団)2年目ということで経験値が高く、野球理論が確立した人を引っ張ってくることにした」と説明。田尾監督の解任は「成績不振が理由。現場から『続投は難しい』との声が上がった。8月以降にある程度勝ったなら違ったが、97敗という成績では厳しいなとは思った。(現場からの提案に)ぼくは判を押しただけ」と語った。
一方、黒字見通しの初年度の球団経営は「大きな目標にしてはいたが、プロ野球経営の素人がここまでできたことは、球界に大きなメッセージになったのでは」と総括。来季に向けては「補強費は15億円を超えてもいい。2、3年は赤字でも強化を図って、まずはプロ野球チームとして恥ずかしくない成績を残してほしい」と語った。【飯山太郎】