世界初となる小惑星の岩石採取を目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ」は4日、小惑星イトカワの上空で着陸のリハーサルに臨んだが、高度計が機能しなくなり、リハーサルを中止した。計器類は故障していないとみられ、リハーサルと2回の着陸ができるよう対策を検討する。
JAXAによると、イトカワの表面は岩石がゴロゴロとある複雑な形状のため、小惑星表面までの距離を計測する高度計が目標を見失った可能性があるという。はやぶさが高度700メートル付近で、予定の航行軌道から外れたため、JAXAはリハーサルを中止し、高度5キロ付近まで上昇させた。当初は、30メートルまで接近し、着陸の目印となるボールと小型探査ロボットを放出する予定だった。