人気ロックバンド「ザ・ハイロウズ」が活動休止することが11日、分かった。公式ファンクラブに報告したもので、デビュー10周年での休止。理由やメンバーの動向については明かされていない。来年1月1日に発売する10周年を記念した初のベスト盤「FLASH~BEST~」がラスト作品になる。
ザ・ブルーハーツの甲本ヒロト(42、ボーカル)と真島昌利(43、ギター)を中心に95年に結成され、ロック好きの若者にカリスマ的な人気を誇るハイロウズが、突然その活動に終止符を打った。
デビュー10周年での休止は、くしくもブルーハーツ(85~95年)と同じ。この日、公式ファンクラブ「FAN-JET」の会報で報告した。会員によれば「突然のお知らせで申し訳ございませんが、今後の予定などに関しては一切決まっておりません。お問い合わせなど頂いてもお答えすることはできません。ご了承ください」と説明しており、ファンクラブの年内での閉鎖も通知された。
日本のロックシーンに多大な影響を与えたブルーハーツの解散後、よりハードなサウンドで人気を博した。年間100本のライブ活動をしながら、「日曜日よりの使者」が映画「ゼブラーマン」やHONDAのキャンペーンソングに起用されるなど、発表曲の多くがドラマやCMのテーマ曲に使用された。特に今年は夏の野外フェスのほとんどに出演。精力的なライブ活動は話題となったが、いま振り返ると燃え尽きようと鬼気迫るパフォーマンスだった。
最後のライブは、今月5日、中央大学(東京・八王子)の学園祭。訪れたファンは「風邪でもひいたのかと思うくらい、ヒロトの元気がなかった。しかも10年間で初めてマーシー(真島)がMCをやったので驚いた」と“異変”を明かした。
活動休止により、来年元日に10周年を記念して発売する初のベスト盤「FLASH」(BMGジャパン)がラスト作品になってしまった。収録18曲中17曲にタイアップが付いたヒット集。ロック史に残した偉大な功績をたどる作品集でもある。